小児歯科

無理やり治療はいたしません

今井歯科は、子どもたちに「この歯医者さんなら大丈夫」と思ってもらえるような歯医者さんを目指しています。小さな頃に歯医者の苦手意識を植え付けず、抵抗なく通える習慣を身につけておくと、大人になっても健康な歯を維持しやすくなります。

怖くないと知ってもらうことがスタート

子供

子どもの頃に歯医者で怖い思いをしてしまうと、のちのちその恐怖感を取り除くのが難しくなります。お父さんやお母さんでも、小さい頃歯医者で怖い思いをし、今でも歯医者が苦手だ、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

歯医者が苦手になってしまうと、ギリギリまで歯の不調を我慢し、どうにもこうにも行かなくなってからやっと歯医者に行く、ということになりがちです。しかし、このようなことを繰り返していると、歯を長持ちさせられなくなり、歯を早く失ってしまいます。

当院では、お子さんをこのような負のサイクルから避けるために、お子さんが怖がっているのに無理やり治療を行う、というようなことはしません。お子さんの気持ちを和らげながら、できるだけ無理のない治療を行なっていきます。

歯医者嫌いにさせないための3つのお願い

治療前のお願い

治療に際して不安感・恐怖心を今まで経験されている方には静脈内鎮静法という治療方法があります。腕に点滴をしながら鎮静剤を投与することで、少しぼーっととした眠くなる状態を作る方法です。

うつらうつらとした状態になりますが、全身麻酔とは違って、意識が完全に無くなる事はありません。治療中の記憶が無い場合もありますが、治療後にゆっくり体を休めることによって意識は徐々に明瞭に戻りますのでご安心ください。

治療中のお願い

まずは親御さんがリラックスしましょう。保護者の方が不安な様子だと、それがお子さんにも伝わってしまいます。また、治療中にお子さんが怖がってなかなか思うように治療が進まなくても、怒ったりイライラしてる様子を見せないようにしてください。口の中を扱われるのは大人でも怖いものです。

「何かあればお母さん(お父さん)がついてるよ」という感じで、お子さんの心を安心させてあげることが大事です。一つ一つのステップがちょっとでもできるようになったら、思い切り褒めてあげてください。ちょっとずつ自信をつけていくことで、自然に怖がらずに治療ができるようになっていきます。

治療後のお願い

治療がうまくできなかったとしても、責めたり叱ったりしないようにしましょう。「次はもっとうまくできるよ」と励ましてあげることで、次につながっていきます。

もし治療がうまくできたときは「よく頑張ったね」「強かったね」と、たくさん褒めてあげてください。褒められることで自信がつき、治療されるのがどんどん上手になっていきます。

乳歯のむし歯を放っておくリスク

  • お子さんが痛みに苦しんでしまう
  • 食べるのに支障が出る
  • 歯並びや顎の成長に悪影響が出る
  • 永久歯の質や色が悪くなることがある
  • 永久歯もむし歯になってしまう

乳歯は永久歯より薄く、歯の質も弱いため、一度むし歯になると、あっという間に神経に達して強い痛みを引き起こし、痛い歯があると、そちら側では食べないようにしますが、あちこちむし歯があると、どこでも噛めなくなってしまい、食事がうまく摂れなくなってしまいます。

乳歯のむし歯がひどく、生え変わりの時期よりも早い段階で抜歯になってしまうと、周囲の歯がずれて、その後に生えてくる永久歯の生える場所が足りずに、ずれた位置から生えてきてしまい、むし歯でしっかり噛めなくなると、顎が健全に成長しなくなったり歪みが出たりする原因にもなります。

乳歯のむし歯がひどくなり根の先に膿が溜まると、その下に控えている永久歯が変色してしまったり、歯の質が弱くなってしまったりすることがあります。最終的にはお口にむし歯菌が多い状態になるため、永久歯にむし歯ができるリスクが高くなってしまうのです。

小児歯科における目的

よく、「乳歯はどうせ生えかわるから、むし歯になっても放っておいて大丈夫でしょ」と考えているお母様がいらっしゃいます。しかし、これは大きな間違いなのです。お子様の頃のむし歯をしっかり治さないと、丈夫な永久歯は生えてこないのです。

また、永久歯が生えてきてからの歯並びにも大きく影響します。お子様の頃から、しっかりと歯を治すことはとても重要なことなのです。しかも、乳歯は永久歯に比べてむし歯になりやすいのです。それにはいくつか理由があります。

乳歯は永久歯に比べエナメル質も象牙質も半分の厚さで再石灰化の力も弱い

乳歯は弱い歯です

永久歯は一生使う歯ですが、乳歯は永久歯が萌えてくるまでの歯です。永久歯よりも歯の構造が簡単になります。そのために、むし歯になりやすいし、痛くもなりやすい歯です。

乳歯は交換します

乳歯は交換する歯なので、一生持たせるだけの治療はする必要がありません。すなわち、永久歯とは治療方法が違います。永久歯ほどしっかりと削らなくてもいいし、詰め物も永久歯とは違ってきます。

乳歯は永久歯がきれいに見えるための隙間を確保してくれます

乳歯の奥歯は、その下から萌えてくる永久歯よりもサイズが大きいのです。なぜならば、その下から萌えてくる永久歯のための隙間を確保しているからです。乳歯を早くに喪失すると永久歯がきれいに並べることが出来なくなってしまいます。

乳児の頃からの習慣化が大事

乳児

日々の歯磨きでむし歯が予防できていれば問題はありませんが、子供のむし歯は見えない所に発生し、進行が早いのが特徴です。早い時期から歯医者さんに慣れさせる意味でも、1歳頃から歯医者さんに通う習慣をつけたほうが良いでしょう。

歯医者さんでは、お口の中のチェックはもちろん、歯磨きの仕方のアドバイスやフッ素やシーラントなどのむし歯予防処置から、食習慣のアドバイスなどをしてくれます。

乳児の頃から歯医者さんに慣れていくことで、『歯医者さんは怖くない』というイメージが根付きます。そうすることで、小学生になった頃でも抵抗なく歯医者さんに通うことができるのです。

小児歯科の治療メニュー

むし歯治療

むし歯治療

穴が開いてしまったむし歯は治療が必要です。年齢やむし歯の状態などに応じ、お子さんに無理のないように治療を行います。まだ削るのが難しいお子さんに対しては、むし歯の進行を抑える進行止めを塗ることもあります。

フッ素塗布

フッ素塗布

お子さんのデリケートな歯を虫歯から守るために、定期的に高濃度のフッ素を塗布します。初期の虫歯ならフッ素塗布で治ることもあります。

シーラント

シーラント

6歳臼歯が生えてきたら、かみ合わせの溝の部分から虫歯にならないよう、溝にコーティングをするシーラントがオススメです。

定期検診

定期検診

定期的に歯医者に通っているお子さんは、虫歯にかかる確率が断然低くなります。

通常3ヶ月ごとに検診に来ていただき、虫歯や生え変わりのチェック、フッ素塗布などの予防処置を行うことが、虫歯にかかりにくい健康的なお口、正常な歯並びや顎の成長につながります。

歯磨き指導

歯磨き指導

歯の健康を維持するために最も大切なのは、お家での歯磨きです。正しい磨き方できちんと磨けるよう、歯科衛生士がお子さんと親御さんに丁寧に、わかりやすくアドバイスを行います。

食育指導

食育指導

食生活も虫歯のできやすさに関係しています。専門的な立場から、虫歯になりにくい食生活のアドバイスを行います。

歯が生え始めたら定期的にフッ素塗布を

はじめての乳歯は生後6ヶ月頃からだんだんと生え始めます。この時期は離乳食も始まり、いろんな食べ物がお口に入るようになります。

また、虫歯菌を周囲の方からもらってしまう可能性もあり、歯がある限り虫歯のリスクというものがつきまとうようになります。そのため、歯が生えたら、強い歯を作るフッ素の定期的塗布をおすすめしています。

  • 歯を強くする

    フッ素は歯の表側にあるエナメル質に結合し、強い結晶を作ります。これによって、虫歯菌が作り出す酸から歯を効果的に守ってくれます。

    初期虫歯を治す(再石灰化作用)

    歯は食事のたびに口の中が酸性になり、その都度歯の表面のカルシウム分が溶け出す「脱灰」と、唾液中のカルシウムやリン酸などのミネラル成分が歯に沈着する「再石灰化」を繰り返しています。

    このバランスが崩れると虫歯ができてしまいますが、フッ素はこの再石灰化を助ける働きがあり、初期の虫歯も修復してくれます。

    抗菌作用がある

    フッ素には抗菌作用があり、虫歯の原因菌に対しても効果があります。これにより、虫歯菌の働きを弱めてくれます。フッ素は、定期的に塗布することにより、効果を持続させることができます。

    当院では通常3ヶ月ごとの定期的塗布をおすすめしています。また、ご家庭での歯磨きにはフッ素入りの歯磨き粉を使用すると、さらに虫歯予防効果が高まります。

虫歯になりやすい歯の溝を守るシーラント

虫歯リスクの高い歯の溝をコーティングして効果的に虫歯予防が可能です。奥歯のかみ合わせの面には深い溝があります。

この溝には汚れがたまりやすいので、虫歯のいちばんの好発部位になっています。そのため、この虫歯リスクの高い場所をあらかじめ材料で埋めることによって溝を浅くし、お掃除がしやすい形態にして虫歯リスクを低くする、これがシーラントです。

シーラントは、保険が適用されます。歯を削る必要もなく、痛みも全くありませんので麻酔なども必要ありません。また、歯の色に近い色をしていますので目立つこともありません。

シーラントの効果と最適な時期

当院で使用しているシーラントには、フッ素が含まれています。そのため、シーラントをした後は、ただ溝を覆って汚れがたまるのを防ぐだけでなく、持続的にフッ素の歯質強化作用、再石灰化作用、抗菌作用の働きが発揮され、さらに虫歯予防効果が高くなります。

個人個人のむし歯のなりやすさによってもシーラントの必要性は左右されますが、虫歯になる前にあらかじめシーラントを充填しておくことをおすすめします。具体的には次のような年齢です。 

  • 乳歯の奥歯: 3~4歳頃
  • 6歳臼歯が生える時期 : 5~6歳頃
  • 12歳臼歯が生えてくる時期:12歳頃

注意事項

歯磨きはしっかりと行いましょう

シーラントは虫歯のリスクを減らすための予防処置です。シーラントをしたからといって、虫歯が絶対にできない、ということではありませんので、歯磨きはしっかりと行ってください。

シーラントは外れることがあります

シーラントは歯の溝にしっかりと接着しますが、削って詰めているわけではありませんので、毎日食事をしたりしているうちにだんだんと取れてくることがあります。

そのため、シーラントをしたあとは定期的に外れていないかのチェック、必要に応じて再度充填が必要です。ただし、シーラントは、乳歯や生えたての永久歯など、虫歯のリスクが高い時期に行う予防処置ですので、年齢が上がり、虫歯のリスクが低くなれば外れても問題はありません。

お子様の歯を守ることが健康な体づくりへ

乳歯の歯の健康状態は永久歯の健康状態、歯並びやかみ合わせ、顎の骨の成長に直結し、やがて体の健康状態まで左右することになります。それゆえ、乳歯のうちから虫歯にならないよう、虫歯予防を積極的に行うことが大切です。

私たちは、乳歯のうちからお子さんの歯を守ることで、生涯にわたってお子さんが歯の問題で困ったり、健康を害したりしないよう、最大限の努力をしていきたいと思っています。そのためには、親御さんと二人三脚で、お子さんの歯を守るために共に力をあわせることが大事になってきます。

当院ではお子さんが楽しく通えるよう、キッズルームもございます。お子さんを歯医者に連れて行くのを不安に感じていらっしゃる方も、まずは一度お気軽にご連絡ください。

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