歯のクリーニングで歯周病予防が出来る!?

衛生面でもメリットが多い歯のクリーニングですが、行うその理由は人それぞれでしょう。ただ単に歯を綺麗にしたいという目的で行うこともありますが、実は歯をクリーニングすることによって、歯周病を予防することができるのをご存知でしょうか。今回はクリーニングと歯周病の関係性を説明していきます。

口の汚れには種類がある

口の汚れには種類がある

そもそも、口の汚れにはいくつか種類があります。例えば「歯垢」、「歯石」、「ステイン」などが代表的なものでしょう。歯垢とは、別名プラークとも呼ばれています。プラークは歯に付着している細菌ですので、口臭の原因にもなったりします。歯石は、歯垢が石灰化して固まったものです。また、ステインは着色、と表現されますが、たばこ、紅茶、赤ワインなど、着色しやすいモノの色素が沈殿したものです。
ちなみに歯周病の原因は、このプラークや歯石です。歯と歯茎の境目には歯周ポケットというものがありますが、そこについたプラークや歯石をクリーニングで取り除くことによって歯周病を回避します。これは歯科衛生士による属人的な作業になるため、歯医者さんによって大きくその技術に差が出てくるので研修プログラムなどを謳っている歯医者さんを選定することをお勧めします。

歯周ポケットの存在

歯周病になってしまった場合、歯周ポケットがどんどん深くなっていく傾向があります。歯周ポケットは、歯と歯茎の隙間のことを指しますが、歯周ポケットが深くなってしまうと、その奥までブラッシングで掃除することがだんだんと難しくなってくるのです。そのため、より精度の高い技術が必要と言えるでしょう。自分でブラッシングをするというより、歯科衛生士によるクリーニングに効果が出る場合もあります。
なお、歯科衛生士などの専門家が行う歯面清掃は、Professional Mecanical Tooth Cleaning(略してPMTC)と呼ばれます。歯科衛生士による専門機器を利用した清掃であり、プラークやステインを綺麗に除去するというものです。例えばジェットクリーニングがあります。ジェット噴射の機械を利用して、水と専用のパウダーを歯に吹き付けることで、表面についた汚れやステインなどを落とすことができます。その後にトリートメント剤で磨き上げるため、施術後は歯がツルツルになっています。
その他のクリーニング方法としては以下のようなものがあります。

■スケーリング
専用器具を使い、奥歯の裏や歯と歯の間などについてしまった頑固なプラーク・歯石を取り除きます。

■ルートプレーニング
スケーリングである程度綺麗になった歯の表面部分をさらに滑らかにしていきます。これをするとツルツルの歯になるので、歯周病の原因となるプラークや歯石の再付着を防御することができます。

歯周病は進行を放っておくと全身疾患を引き起こす病気

30代の8割前後が歯周病と言われるほど一般的な生活習慣病ですが、放置しておくと全身疾患を引き起こしてしまう病気です。ですが、歯周病は、「沈黙の病気」と呼ばれており、最初は微妙な出血や口臭、歯肉の腫れなどからはじまるのです。歯と歯茎の境目についたプラークと呼ばれる歯垢から歯の根っこ部分に歯周病原菌が入り込むことで、周りの組織をどんどん壊していき、最終的には歯が抜け落ちてしまう病気です。実は最も多い歯を失う原因は虫歯ではなく歯周病なのです。35歳ぐらいからその比率は増加していき、45歳以降を境に虫歯よりも圧倒的に歯周病が原因の歯の欠落が目立つようになります。歯周病が悪化してしまうと、歯ブラシを当てるだけでも痛みを感じ、ブラッシングを避けるようになってしまう傾向があります。そうすると、さらに歯周病が悪化するという悪循環を伴うことがあるのです。

歯周病を進行させないための「クリーニング」以外の方法

歯周病を進行させないための「クリーニング」以外の方法

歯周病はある程度クリーニングで防止することができますが、同時に注意しなければいけない生活習慣がありますので覚えておきましょう。まずは、タバコです。喫煙をしていると、歯茎の血管が収縮し、口の中の健康状態が悪化してしまいます。歯周病が発生する原因にも、繋がりますので、できるならば禁煙をおすすめします。また、食事をすると、口の中に残った食事のカスが口の中を酸性にしていき、歯周病や虫歯を誘発します。ブラッシングもさることながら、間食が多い生活はやめるようにしましょう。
そもそも前述の通り、歯周病は初期段階では自覚症状がありません。自覚していないうちに進行し、いつの間にか大切な歯を失ってしまうのです。そういったことを事前に防止する「予防歯科」という考え方を持って、禁煙や間食の禁止などを意識していきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。クリーニングと歯周病予防の関係性がある程度理解できたかと思います。ただし、すでに歯周病が深く進行してしまった場合はこの通りではありません。すでに専門的な治療が必要な領域にまで歯周病が進んでいる場合は、クリーニングではなく、歯周病治療を行いましょう。


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